ガン保険の加入率を解説|いつ加入するのがおすすめ?FPが解説

掲載日:2022/10/03

夫婦で保険の相談をしている画像

ガン保険の加入を検討しているものの、いつ加入すればいいのか、あるいは種類がたくさんありすぎてどのガン保険に加入すればよいのか、わからないという方は多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、ガン保険の加入率を様々な視点からチェックしたうえで、ガン保険に加入すべきなのか、加入する場合にはどんなポイントに着目すればよいのかについてご説明します。

この記事のポイント

  • ガン保険の加入率は年々増加している
  • ガン保険に加入すべきか否かはライフスタイルに合わせて考えることが大切
  • ガン保険のなかには自分に必要な保障を選べるものもある

1.ガン保険の加入率の推移は?

ガン保険の加入率は年々増加しています。令和元年度「生活保障に関する調査」によると、令和元年におけるガン保険・ガン特約の加入率は42.6%と、半数近くの方が加入していることがわかります。また、その割合の推移をみてみると平成13年の21.2%のほぼ倍となっており、年々ガンへの意識が高まっていることがうかがえます。

令和元年度「生活保障に関する調査」 出典:(公財)生命保険文化センター 令和元年度「生活保障に関する調査」

1‐1.性別・年代別にみるガン保険の加入率一覧

ガン保険の加入率を先述の「生活保障に関する調査」で性別・年代別に確認してみると、男性は特に30代以降の加入率が増加していることが分かります。さらに40代では半数を超える方が加入しており、女性も同様の傾向がみられます。

平成28 年度人口動態統計特殊報告(厚生労働省) によると、平均婚姻年齢が夫は 30.7 歳、妻は 29.0 歳(平成 27 年)となっており、30代頃から結婚やお子さんの誕生で家族が増えることが考えられます。家族が増えると、万一ガンとなった場合の治療費のみならず、日々の生活、子育てや教育にかかる費用への備えについて考え、意識が高まっていくことが加入率増加の要因であると考えられます。

令和元年度「生活保障に関する調査」 出典:(公財)生命保険文化センター 令和元年度「生活保障に関する調査」

1-2.ガン保険は子育て世帯・持ち家世帯の加入率が高い

先ほどガン保険の加入率が増加するのは、結婚やお子さんの誕生で家族が増えたタイミングで、ガンへの備えに対する意識が高まっていくことが加入率増加の要因ではないかと推察しましたが、「生活保障に関する調査」をもとに、その検証を行ってみましょう。

既婚と未婚

既婚の方と未婚の方を比較してみると、未婚の方の加入率はいずれも3割程度にとどまっているのに対して、既婚の方の加入率は、男性は半数近く、女性は7割近くとなっています。もちろん、未婚の方でもガンになれば収入減などの不安は生じるものの、公的制度や会社の福利厚生、預貯金等で自分一人分くらいカバーできると考える方も多いのかもしれません。しかし、既婚の方となると配偶者やお子さまといった家族の生活についても考える必要が生じます。配偶者やお子さんに負担が生じないように、そして不安を感じさせないように、ガンへの備えに対する意識が高まることが考えられます。

男性 女性
既婚 49.2% 68.0%
未婚 29.1% 28.8%
出典:(公財)生命保険文化センター 令和元年度「生活保障に関する調査」をもとに作成

子育て状況別

既婚の方を子育て状況別にみていくと、お子さまがいない方よりも、お子さまがいる方のほうがガン保険の加入率が高いことがわかります。その割合はお子さまの成長ととともに高くなり、お子さんが高校卒業後、進学をされたり、社会人として独立されたりする頃になるととやや減少する傾向がみられました。

お子さんが未就学、小学生、中学生、高校生の時期は、お子さまの将来の教育費、特に高校卒業後の進学費用の準備の時期です。その時期にガンとなり、思うように働けなくなってしまうと準備に支障が出る可能性があります。そのような事態を回避するために、お子さまが高校生となるまではガン保険の加入意識が高い状態が続くものと考えられます。

年代 男性 女性
既婚・子どもなし 46.0% 40.0%
既婚・末子未就学児 50.7% 48.8%
既婚・末子小学生 56.8% 48.4%
既婚・末子中学生、高校生 53.9% 48.7%
既婚・末子短大・大学・大学院生 47.8% 52.7%
既婚・子どもすべて卒業(未婚) 44.8% 41.1%
既婚・子どもすべて卒業(既婚) 46.2% 41.9%
出典:(公財)生命保険文化センター 令和元年度「生活保障に関する調査」をもとに作成

持ち家と借家

住宅種類別にみてみましょう。持ち家の方のほうが借家の方よりもガン保険の加入率が高いことがわかります。さらに、持ち家の方のなかでも住宅ローンがある場合には、ガン保険の加入率がさらに高い結果となっています。ガンとなった場合にも、住宅ローン返済が滞らないように備えておこうとする気持ちの現れであると考えられます。

男性 女性
 持ち家 45.4% 42.8%
ローンあり   50.4% 47.6%
ローンなし   46.8% 41.2%
夫婦以外名義  31.5% 33.5%
 借家 35.4% 39.0%
賃貸住宅    34.8% 39.5%
社宅      42.3% 25.0%
出典:(公財)生命保険文化センター 令和元年度「生活保障に関する調査」をもとに作成

2.ガン保険は加入すべき?

国立研究開発法人国立がん研究センターの2018年度のデータによると、日本人が一生のうちにガンと診断される確率は男性65.0%、女性50.2%となっています。およそ2人に1人がガンになる時代。その一方で、同センターの調べでは、2009~2011年にガンと診断された人の5年相対生存率は男女計で64.1 %となっており、死に至る病気とは必ずしもいえなくなってきました。しかし、治る病気になりつつあるとはいえ、ガンの種類や進行度によっては治療が長期にわたる可能性があります。そのため、お金の心配をせずに治療に専念できる環境があることは、大切なことであるといえるでしょう。

ガンと診断されたときに長期にわたる入院や収入減が生じても、治療に専念できるお金の余裕があるかどうかを確認してみましょう。特に既婚の方であれば、配偶者やお子さんの生活や教育についても考えを広げる必要があります。そのうえで資産に余裕があれば、必ずしもガン保険に加入する必要はありません。ガン保険に加入すべきか否かをご両親、配偶者と話し合いながら考えてみてはいかがでしょうか。

3.ガン保険の選び方

ガン保険に加入をしようと考えた場合、ガン保険はどのようなポイントに着目して選べばよいのかをご説明します。

3-1.定期タイプか終身タイプか

ガン保険には、一定期間のみガン保険の保障を受けられる定期タイプと一生涯にわたってガン保険の保障を受けられる終身タイプがあります。定期タイプは、終身タイプと比べると保険料は割安です。一定期間終了後は自動更新となり、保険料はその時点の年齢で再計算されるため保険料は更新ごとに上がることがほとんどです。一方、終身タイプの保険料は、原則として一生涯変わりません。保障をいつまで受けたいかを考えてどちらかを選択するとよいでしょう。

3-2.一時金

ガン保険には、ガンと診断されたときに一時金を受取ることができる保障があります。この一時金は、ガン保険によって「初めてガンと診断されたときのみ支払われるもの」と「複数回支払われるもの」があります。ガンは、再発・転移の可能性がある病気であるため、「複数回支払われる」ガン保険を選ばれたほうが安心できます。ただし、預貯金等に余裕がある方であれば、一時金の必要性が低い場合もあります。

3-3.どんなガンが対象か

ガンには「悪性新生物」と「上皮内新生物」があります。「悪性新生物」は一般的にガンと呼ばれるものであり、「上皮内新生物」は基底膜を越えて浸潤しておらず転移がほとんどない状態のものです。保険商品によってはガンと診断されたときでも「上皮内新生物」であるときには、給付金の減額や対象外となる場合もあります。ガン保険を選ぶ際には、どんなガンが対象になっているのかを確認してみましょう。

3-4.支払事由はどうなっているか

ガン保険の保障のなかには、限定された治療方法を対象とする「抗ガン剤治療給付金」、「放射線治療給付金」などがあります。抗ガン剤治療や放射線治療を受けたものの、ガン保険で規定している条件を満たさない場合、保険金や給付金の支払いを受けられない場合もあります。「抗ガン剤治療給付金」、「放射線治療給付金」などに限らず、各保障がどのような場合に支払われるのか、支払事由についてよく確認をしておきましょう。

3-5.チューリッヒ生命のおすすめ保険

チューリッヒ生命の「終身ガン治療保険プレミアムZ」は、所定の抗がん剤治療※への保障を主契約とした終身タイプの保険です。「悪性新生物」と「上皮内新生物」もどちらも支払いの対象です。また、幅広い特約のなかから、自由に保障を選ぶことができるため、ご自身のライフスタイルやカバーしたい不安に合わせて、必要なガン保険の保障をカスタマイズすることができます。

※公的医療保険制度適用の抗がん剤に加えて、欧米で承認された所定の抗がん剤等が保障されます。

4.まとめ

今回は、ガン保険の加入率をもとにガン保険の必要性についてお話をしてきました。ガンは治る病気になりつつあるとはいえ、ガンと診断されたときには誰しも不安になってしまうと思います。そんなとき、家族に経済的な負担をなるべくかけずに、治療に専念できるお金の準備があることは、大きな心の支えとなります。2人に1人がガンになる時代。健康な今、早めにガン保険の加入について、家族で話し合う機会を持ってみてはいかがでしょうか。

※上記は一般的な内容です。保険の種類や呼称、保障内容等は商品によって異なりますので、実際にご加入いただく際は商品詳細をご確認のうえご契約ください。

【執筆・監修】

キムラミキの写真

キムラミキ

  • AFP
  • 社会福祉士
  • 宅地建物取引士

日本社会事業大学で社会福祉を学んだ後、外資系保険会社、マンションディベロッパーに在籍後、FPとして独立。現在は、株式会社ラフデッサン 代表取締役として、個人向けライフプラン相談、中小企業の顧問業務をお受けするほか、コラム執筆、セミナー講師、山陰放送ラジオパーソナリティとしても活躍中。

ライター記事一覧 >

チューリッヒ生命カスタマーケアセンター

0120-680-777

月~土午前9時~午後6時 ※日曜・祝日は除く

保険に関するご質問・ご相談など
お気軽にお電話ください。
専門のオペレーターが丁寧にお応えします!

専門のオペレーターが丁寧にお応えします!