30代でガン保険に入るべき?!必要性や選び方、費用について分かりやすく解説します!

掲載日:2020/02/04   更新日:2022/12/12

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仕事の昇進や結婚、出産など多くのライフイベントを迎えることが多い30代。ライフステージの変化を迎えて、「そろそろ保険に加入した方がいいのだろうか」と悩んでいる方も多いかもしれません。

そこでこの記事では、30代から考えておきたいがんのリスクやガン保険の種類、保険商品を選ぶポイントについて解説します。

この記事のポイント

  • 30代以降ではがんの罹患リスクが上昇する
  • ガン保険は商品によって保障期間や保障内容がさまざま
  • ガン保険選びでは保険料と保障内容のバランスを重視

1.ガン保険とは

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ガン保険とは、がんと診断された際にかかる治療費や手術費、入院費などの経済的負担を軽減するための保険商品です。主な保障内容は、診断時の一時金や入院・治療費の給付ですが、保険会社によって商品設計は異なります。

一般的に、がんの治療は長期化する傾向があり、医療費も高額になりやすいことも多いため、ガン保険に加入することでがんの罹患による経済的なリスクに備えられるメリットがあります。なお、ガン保険に加入する際は、保障内容や保険料をよく比較し、自分のライフプランや備えたいリスクにあった商品を選ぶのが重要です。

2.30代だからこそ考えておきたい「がん」という問題

仕事でも私生活でも大きな変化を迎えることが多い30代では、がんの罹患によるリスクについてしっかりと考えておく必要があります。ここからは、30代におけるがん罹患リスクやガン保険の加入率について解説していきましょう。

2-1.30代以降、がん罹患リスクは上向き傾向に?

下記のグラフは、国立がん研究センターが公表している年階級別のがん罹患率を示したものです。

年階級別のがん罹患率グラフ 出典:国立研究開発法人国立がん研究センター「がん種別統計情報」をもとに作成

上記のグラフから見ると、年齢を重ねるにつれてがんの罹患リスクが高まることが読み取れるでしょう。年齢別に見ると、10代から20代後半までは罹患リスクがほとんど見られませんが、40代後半から徐々にリスクが上昇する傾向にあります。

現在では「2人に1人ががんにかかる」と言われるほどの時代です。そのため、がんの罹患リスクが緩やかに高まり始める30代半ばからがんへの備えを始めることが重要だといえるでしょう。

2-2.30代のガン保険加入率

がんの罹患リスクに備えられるガン保険ですが、30代ではどれくらいの方が加入しているのでしょうか。生命保険文化センターの調査によると、年代別のガン保険の加入率は下記の通りです。

年代別のガン保険の加入率 出典:公益財団法人生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」をもとに作成

30代におけるガン保険加入率は、全生保で男性が42.9%、女性が46.4%となっており、いずれも全体平均よりも高い加入率です。

20代と比較すると大幅に加入率が増加していることから、30代ではがん罹患リスクの高まりを意識して、30代で備える方が増えていると考えられます。

2-3.早期発見と治療の重要性

20代と比較すると大幅に加入率が増加していることから、30代ではがん罹患リスクの高まりを意識して、30代で備える方が増えていると考えられます。

30代を迎えたらガン保険でしっかりと備えることに加え、定期健診を受診し、早期発見ができるよう努めることも大切です。

3.代表的なガン保険の種類をチェック

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ひとくちにガン保険といっても、ガン保険には主に「終身タイプ」と「定期タイプ」の2種類があります。ガン保険の加入を検討する際は、まずこれらの代表的な種類を確認しておきましょう。

3-1.終身タイプのガン保険とは?

終身タイプのガン保険とは、一生涯にわたって保障期間が継続する保険です。自ら保険を解約しない限り保障を受けられるため、長期にわたってがんのリスクに備えられる特徴があります。

また、終身タイプは一生涯の保障を受けられる分、保険料が高めに設定されていることが一般的です。ただし、多くの場合、加入後の保険料は一定で変動しない商品が多く、将来的な支払いに見通しがつきやすい点も特徴の一つといえるでしょう。

3-2.定期タイプのガン保険とは?

一方、定期タイプのガン保険は、10年や20年など一定の保障期間が定められている保険です。終身タイプに比べて保険料が安価な傾向があり、短期間のがんリスクに備えたい方に向いています。

ただし、定期タイプは保険期間を終えて更新手続きを行う際に、その時の年齢に応じて保険料が見直されます。一般的には年齢が上がるほど保険料も高くなるため、長期的に見ると支払う保険料の総額が増加することも考えられるでしょう。

4.ガン保険に加入することで得られる保障

ガン保険に加入すると、がんになった場合に一時金や入院費、治療費などの保障を得られます。ここでは、ガン保険の主な保障内容について紹介していきましょう。

4-1.診断時の一時金

ガン保険では、医師から「がん」と診断された際、所定の一時金が給付されます。この一時金は使途が限定されておらず、治療費や入院費だけでなく、契約者が自由に使い道を決めることができます。例えば、治療のために休職する場合には、当面の生活費として活用することも可能です。

また、がんは転移などによって治療が長期化することも珍しくありません。そういったリスクに備えて、保険商品によっては複数回の一時金が給付されるものもあります。

4-2.入院費の保障

ガン保険では、がん治療のために入院した場合、入院日数に応じた給付金が支払われます。入院日額は保険商品によって異なっており、例えば、入院日額1万円の保険で7日間入院した場合、合計7万円の給付金が給付される仕組みです。

入院時には、治療費や基本の入院費用の他に食事代、差額ベッド代、消耗品費など、さまざまな費用が発生します。入院費の保障はこうした費用に備えられるメリットがあり、経済的な負担を心配することなく治療に専念することができます。

ただし、保険商品によっては給付される入院日数に上限が設けられている場合もあるため、加入時にしっかり確認することが重要です。

4-3.治療費の保障

ガン保険では、治療費にかかる費用の保障を受けられます。具体的には、手術費や放射線治療費、抗がん剤治療費、通院費といった費用が保障の対象です。

最近では、入院をせずに通院によってがん治療を行うケースも珍しくありません。長期的に治療を続けるケースも多いので、そのような状況で治療費の保障を受けられることは、経済的な面だけでなく、精神的な負担の軽減にもつながります。

4-4.先進医療特約による保障

がんの治療では、公的医療保険の対象外となる先進医療が用いられることも多くあります。先進医療は最新の医療技術による治療が受けられるメリットがあるものの、費用は自己負担となるため、高額になることが一般的です。

ガン保険の先進医療特約では、先進医療による治療を受けた際に、その費用を保障してもらうことができます。先進医療特約のみの加入はできず、基本の契約に特約として付加するケースが一般的です。基本の保険料に加えて特約の保険料を支払うことで、より幅広い治療に対応できるようになるのです。

5.30代のガン保険選びのポイント

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30代でガン保険に加入する際は、特に「保険料と保障内容のバランス」と「更新時の保険料の変化」を重視することが大切です。それぞれ詳しく解説していきましょう。

5-1.保険料と保障内容のバランス

まず考えておきたいのが、保険料と保障内容のバランスです。一般的に、保障内容を手厚く充実させるほど保険料は高額になります。もちろん充実した保障が受けられるのは安心感につながりますが、過剰な保険料負担を避けるためにも、保障内容と保険料のバランスを考慮することが大切です。

ガン保険に加入する際は、自分に必要な保障と保険料のバランスをよく考慮することが大切です。

ここで、がんの治療にはどれくらいの費用が発生するか確認してみましょう。全日本病院協会の調査によると、30代が入院したときの年間医療費の平均額は下記の通りです。

1入院費用(円) 1日単価(円)
胃の悪性新生物 752,565 124,800
結腸の悪性新生物 1,040,715 107,108
直腸の悪性新生物 1,100,133 123,680
気管支および肺の悪性新生物 1,075,340 151,572
気管支および肺の悪性新生物 1,075,340 151,572
乳房の悪性新生物 835,033 98,989
出典:公益社団法人全日本病院協会|医療費:診療アウトカム評価事業「医療の質の評価・公表等推進事業 医療費(2023年度 年代別年間集計)」急性期グループをもとに作成

上記の金額は医療費の総額なので、公的医療保険が適用されれば自己負担額は原則3割で済みます。

また、所得に応じて高額療養費制度の適用を受けることもできるため、実質の負担額は数万~10数万円前後と見込んでおくとよいでしょう。

5-2.更新時の保険料の変化

定期タイプのガン保険の場合、一般的に更新の度に保険料が上がっていきます。「今の保険料が安いから」という理由で保険商品を選んでしまうと、更新の際に保険料の負担が大きくなることもあるかもしれません。

ガン保険を選ぶ際は、初回契約の保険料だけでなく、「更新時にどれくらいの保険料になるのか」ということも忘れずに確認するようにしましょう。

6.まとめ

ライフステージに変化が起こりやすい30代は、がんのリスクについても真剣に考え始めたいタイミングです。がんの罹患率も上昇し始める年代であることから、将来の備えとして、ぜひガン保険の加入を検討してみましょう。

※上記は一般的な内容です。保険の種類や呼称、保障内容等は商品によって異なりますので、実際にご加入いただく際は商品詳細をご確認のうえご契約ください。

【執筆・監修】

つばき えりの写真

椿 慧理(つばき えり)

立命館アジア太平洋大学卒業後、入行した銀行で10年間勤務。個人・法人営業として投資信託、保険、仕組債、外貨預金等の提案・販売を務める。現在は銀行での経験を活かし、金融専門ライターとして活動中。
X:https://twitter.com/tsubakieri88

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