20代でがん保険は必要なのか

掲載日:2021/02/18   更新日:2023/03/13

笑顔の20代女性のイメージ画像

ガンは高齢になるほどリスクが高まる病気であるため、20代では「まだ若いからガン保険は必要ない」と思っている方も多いのではないでしょうか。20代でガン保険は必要なのか。ガンになる確率やガン保険の仕組みから考えてみましょう。

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1.そもそもガン保険は何歳から加入できるのか

ガン保険の加入可能年齢は、保険会社や商品ごとに定められており、0歳から加入できる商品もあれば、20歳まで加入できない商品もあります。同じ商品でも、保険会社や保険代理店の担当者と対面して加入する場合と、郵送やインターネット経由で加入する場合で、加入可能年齢が違うこともあります。

20歳以上であれば、ほとんどの商品に加入できるため、20代であれば年齢によって商品の選択肢が限られる心配はないといえます。

2.ガンになる確率からガン保険に加入する年齢を考える

ガン保険にはいつ加入すればいいのか。ガンのリスクに関するデータから考えてみましょう。

2-1.ガンになる確率が上がるのはいつから?

国立がん研究センターによる統計調査によると、年齢別のガン罹患率は次のようになっています。

ガン罹患率(全部位) ガン罹患率(全部位) 国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)「全国がん罹患データ(2019年)」をもとに作成

ガンの罹患率は男性では40代から、女性では30代から上がり始め、年齢が上がるほど罹患率が上昇していくことがわかります。

50代までは女性の方がガンの罹患率が高く、60代以降は男性の罹患率が急激に上昇して女性を上回ります。

2-2.生涯でガンになる確率はどのくらい?

国立がん研究センターの試算によると、生涯でガンになる確率は男性が65.5%、女性が51.2%となっています。生涯でガンになる確率は男性のほうが高いですが、統計上は男女とも2人に1人はガンになるリスクがあります。
下表は生涯でガンにかかるおおよその確率(累積罹患リスク)を部位別に示したものです。

生涯でガンになる確率(累積罹患リスク)
生涯がん罹患リスク(%)
男性 女性
全ガン 65.5% 51.2%
食堂 2.5% 0.5%
10.0% 4.7%
結腸 6.5% 5.9%
直腸 3.8% 2.3%
大腸 10.3% 8.1%
肝臓 3.0% 1.5%
胆のう・胆管 1.5% 1.3%
膵臓 2.7% 2.6%
10.0% 5.0%
乳房(女性) - 11.2%
子宮 - 3.4%
子宮頚部 - 1.3%
子宮体部 - 2.1%
卵巣 - 1.6%
前立腺 11.0% -
甲状腺 0.6% 1.7%
悪性リンパ腫 2.3% 2.1%
白血病 1.1% 0.8%
出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(最新がん統計・がん罹患)2019年データ

男性は、前立腺ガンのリスクが11.0%と最も高く、次に大腸ガン10.3%、胃ガン10.0%、肺ガン10.0%と続きます。女性は乳ガンのリスクが11.2%と目立って高く、次いで大腸ガン8.1%、肺ガン5.0%となっています。

2-3.20代の人がガンと診断される確率

20代の人がこの先ガンと診断される確率はどのくらいあるのでしょうか。国立がん研究センターの試算によると、20歳の人が一定期間内にガンと診断される確率は下表のようになっています。

現在の年齢性別 10年以内 20年以内 30年以内 40年以内 50年以内 60年以内 生涯
20歳 男性 0.3% 0.9% 2.5% 7.4% 21.3% 43.1% 65.6%
女性 0.5% 2.0% 6.1% 12.3% 21.3% 33.3% 51.2%

出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(最新がん統計・がん罹患)2019年データ

たとえば現在20歳の男性が10年以内(30歳まで)にガンと診断される確率は0.3%、40年以内(60歳まで)にガンと診断される確率は7.4%です。

20歳の女性が10年以内(30歳まで)にガンと診断される確率は0.5%、40年以内(60歳まで)にガンと診断される確率は12.3%です。若いうちにガンと診断される確率は、女性のほうが高いことがわかります。

2-4.自身がガンになったときに経済的に困るかどうかを基準に判断する

生涯では2人に1人がガンになるとされていますが、現在20歳の人が60歳までの間に限っていえば男性で約14人に1人(7.4%)、女性で約8人に1人(12.3%)がガンになるリスクを持っています。しかし、20代に限ってみると、男性で約333人に1人(0.3%)、女性で約200人に1人(0.5%)となることから、若いうちはガンのリスクが低いと言えます。

この確率でみると20代でガン保険に加入する必要はないと思う人もいるでしょう。しかし、確率がゼロでない以上、自分がガンにならない保証はありません。20代はガンになる確率は低いものの、十分な貯蓄が無い方も多く、結婚や子どもの誕生、住宅購入など、これからお金が必要になる時期でもあるので、ガンになってしまったときの経済的なリスクは大きいといえます。

ガン保険に加入するかは、ガンになる確率だけではなく、自分がガンになったときに経済的に困るかどうかを基準に決めていくことも重要です。

3.ガン保険の仕組みから加入時期を考える

ガン保険に加入する場合は保険料の負担も無視できません。20代で家計に余裕がなく、「ガンになる確率が低いうちから保険料を払い続けるのはもったいない」、「ガンになるリスクが高くなる年齢になってから加入しよう」と思っている方もいるでしょう。その点について、ガン保険の仕組みから考えてみましょう。

3-1.若いときのほうが保険料は安い

ガン保険の保険料は、リスクに応じて公平な負担となるように計算されているため、加入時の年齢が上がるほど保険料も高くなる場合が多いです(商品内容、ご契約条件により異なります)。そのため若いうちにガン保険に加入した場合、保険料を支払う期間は長くなりますが、毎月支払う保険料は安く済むメリットがあります。

加入時年齢による終身ガン保険の保険料の違い 加入時年齢による終身ガン保険の保険料の違い *終身払の場合、60歳以降も保険料の払込みを要します。 ※終身ガン治療保険プレミアムZ 保障内容:基準給付月額10万円、自由診療抗がん剤治療給付金Ⅰ型、ガン診断基準給付金額50万円、ガン入院給付日額1万円、ガン通院給付日額1万円、保険期間:終身(計算基準日:2023年2月20日) ※上記は商品の概要を説明しています。詳しくは「ご契約に関する重要事項」、「ご契約のしおり・約款」をご参照ください。

上記の例では、60歳払済の場合、60歳までに支払う保険料の総額は早く加入したほうが少なくなります。終身払では、早く加入したほうが60歳までの支払保険料総額は多くなりますが、保険を長く継続するほどその差は縮まっていき、いずれ逆転します。

上記の例で70歳まで保険を継続した場合の支払保険料総額(終身払の場合)

・加入時年齢20歳(男性):1,326,000円(50年分の保険料)

・加入時年齢50歳(男性):1,342,800円(20年分の保険料)

※70歳以降も保険を継続する場合、継続して保険料の払込みを要します。

ガン保険を途中で解約するケースなど一概にはいえませんが、若いうちからガン保険に加入することによる保険料負担のデメリットはそれほど心配する必要はないでしょう。

ガンの備えが必要であるなら、なるべく早いうちに保険に加入し、保障を確保しておくというのは理にかなった考え方といえます。

3-2.保険料の払込みが免除される場合は、以後の保険料負担がなくなる

豚の貯金箱に硬貨を入れるところ

保険料の払込免除特約が付加されたガン保険の場合、ガンになると以後の保険料の払込みが免除され、保険料の負担なく保障を継続できます。保険料の心配なく治療に専念できるうえ、寛解した後も保険料の負担なく保障を継続できるのがこの特約のメリットです。

若いうちからガン保険に加入していれば、ガンになってしまったときに保障が受けられるだけでなく、以後の保険料の払込みが不要になり、結果的に保険料の負担が抑えられるケースもあります。

ただし、保険料払込免除特約を付加すると月々支払う保険料は高くなります。特約を付帯するかどうかは、もしものときに保険料がどの程度負担となるか、特約の有無で保険料がいくら変わるかをふまえて判断しましょう。

3-3.ガンになってからガン保険に加入するのは難しい

加入者間の公平性を維持するため、保険の加入時には健康状態に関する審査が行われます。審査の結果、保険会社にリスクが高いと判断され、保険に加入できないケースも少なくありません。

健康であれば保険の必要性は感じにくいものですが、保障が必要であるなら先送りせず、早めに保険に加入しておくことをおすすめします。

4.20代でどの保険に入っておくべきか考える

人それぞれ必要な保障が違うため、どの保険に入っておくべきとは一概に言えませんが、20代であれば主に次のような保険を中心に検討するとよいでしょう。

4-1.医療保険

「医療保険」は、入院を伴う病気やケガの医療費などに備えるための保険で、病気やケガにより入院したときや手術を受けたときに給付金が支払われます。ガン診断一時金特約などを付加することで、ガンに対する保障を手厚くすることもできます。ガンを含む病気やケガのリスクに幅広く備えたい人は、医療保険への加入を検討するとよいでしょう。

聴診器と赤と青のハート

4-2.ガン保険

「ガン保険」は、ガンの保障に特化した保険であり、長期の入院や通院の保障、ガンと診断されたときの一時金保障、手術・放射線・抗がん剤などの治療に対する保障などが含まれます。最近では公的医療保険でカバーされない自由診療にかかる治療費を保障する商品なども増えています。ガンのリスクに重点的に備えたい人や、医療保険ではカバーできない自由診療などに備えたい人などは、ガン保険への加入を検討するとよいでしょう。

4-3.就業不能保険・所得補償保険

病気やケガによる収入の減少に備えるには「就業不能保険」や「所得補償保険」が選択肢となります。商品によって保険金の支払条件や支払期間が大きく異なるため、加入する場合は内容をよく確認することが大切です。

4-4.死亡保険

死亡保険については、遺された家族が困らないだけの保障を確保しておきましょう。20代は結婚や子どもの誕生など、これから家計の状況や必要な保障額が変化する可能性が高く、保障内容を柔軟に見直せるようにしておくことも大切です。

5.まとめ:20代は貯蓄と保障、保険料負担のバランスを考えた備えを

ガンの経済的なリスクに備えるには、公的医療保険制度や医療保険などの民間保険、貯蓄など、ガン保険以外の方法もあります。ガン保険が必要なのか、どのような保障内容にするのかは、それらも含めて判断することが大切です。

貯蓄は自由度が高い反面、いつなるかわからないガンなどのリスクに備えるには、ある程度の貯蓄を常に確保しておかなければならず、十分な貯蓄がない状態でガンになってしまうリスクや、他の目的に使えるお金が減ってしまうデメリットがあります。

これからお金が必要になることの多い20代の人は、貯蓄と保険(保障)、保険料負担のバランスを考えた備えが必要であり、保険料の安い20代のうちからガン保険に加入して備えておくのもひとつの選択といえるでしょう。

※上記は一般的な内容です。保険の種類や呼称、保障内容等は商品によって異なりますので、実際にご加入いただく際は商品詳細をご確認のうえご契約ください。

【執筆・監修】

竹国 弘城の写真

竹国 弘城(たけくに ひろき)

証券会社、生損保総合代理店での勤務を経てファイナンシャルプランナー(FP)として独立。相談者の利益を第一に考え、自分のお金の問題に自分自身で対処できるようになるためのコンサルティングや執筆活動などを行う。

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