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女性保険・女性の医療保険の選び方|チューリッヒ生命

掲載日:2020/10/01

これから医療保険に入ろうかと考えている女性の中には、「女性保険」や「女性のための医療保険」という種類を見つけて、普通の医療保険との違いやその選び方がわからず悩んでしまう方もいるのではないでしょうか。

女性保険はどんなリスクに備えられる保険なのか、どんな種類があって、どう選べばいいのか解説していきます。

女性保険の対象となる女性特有の病気

女性保険(女性のための医療保険)は、女性特有の病気「だけ」を保障する保険ではありません。通常の医療保険の機能も兼ね備えつつ、「女性特有の病気」に対する保障が特に手厚いのが特徴です。

例えば次のようなプランが一般的です。

・通常の入院給付金の金額を「1日あたり5,000円」と設定

→普通の病気やケガで入院することになった場合は1日あたり5,000円受取れる
→女性特有の病気で入院した場合は、さらに「1日あたり5,000円」上乗せされ「1日あたり1万円」受取れる

このようなプランの女性保険なら、すべての病気やケガに対して「1日あたり1万円」という保険に入るよりも保険料が安く済みます。

では、女性保険で保障される「女性特有の病気」とは、どのようなものなのでしょうか。

女性特有の病気・リスク

女性保険で上乗せ保障の対象になる病気は、「乳房」「子宮」「卵巣」など女性ならではの臓器にまつわるものが多いです。例えば乳ガン、子宮ガン、子宮筋腫、卵巣機能障害などが該当します。

国立がん研究センターがまとめた統計では、女性が罹患するガンで最も多いのが「乳ガン」でした。(図表1参照)

図表1. 部位別ガン罹患数(女性のみ・2017年)

(出典:国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(全国がん登録))


国内で新たにガンが発覚した女性は、2017年だけで約42万人にのぼります。そのうちの20%以上を乳ガンが占めています。図表1を見れば飛び抜けて多いのがよくわかりますね。

また、子宮、子宮頚部、子宮体部、卵巣などその他の女性特有の臓器のガンも決して無視できない数字です。

女性保険の中には、こういった女性特有の病気だけでなく、「胃ガン」など男女関係なく罹患するガンや糖尿病、脳梗塞など重大な病気についても上乗せの手厚い保障をしてくれるものもあります。

どこまでが上乗せの対象になるのかは保険会社によって違います。加入を検討する際はよく確認しておきましょう。

妊娠・出産によるリスク

妊娠や出産は病気でもケガでもありませんが、保障の対象になることがあります。例えば、帝王切開や流産手術など、いわゆる「正常分娩」ではないケースです。

特に、帝王切開は年々その数が増加傾向にあります。厚生労働省の発表によると、一般病院の場合は4人に1人が帝王切開での出産となっています。(図表2)

図表2. 分娩に占める帝王切開の割合

(出典:厚生労働省 「平成29年(2017) 医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」)

また、妊娠や出産には「妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)」や「妊娠糖尿病」のほか合併症のリスクもあります。女性保険はこういったリスクに備えるのにも有効です。

医療保険の対象になるような病気にかかるのは高齢になってから、というイメージがあるかもしれませんが、女性特有の病気や妊娠・出産は、20代・30代など若い女性でも対象になることがあります。

一般的に、病気を発症した後や妊娠中は保険に加入しにくくなります。後回しにせず、早めに検討しておきたいところです。

では、どう選べばいいのでしょうか。さまざまな観点がありますが、今回は特に疑問に思う方が多い「貯蓄型」と「掛け捨て型」の違いについて見ていきましょう。どちらがどんな人に向いているのかもあわせて解説します。

貯蓄型の保険について

貯蓄型の保険イメージ

保険には、「貯蓄型」と「掛け捨て型」という種類があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。

貯蓄型の保障内容

貯蓄型保険は、一定の条件を満たすと「健康祝い金」などとして、病気やケガになっていなくてもお金を受取れる保険のことです。

コツコツと保険料を支払って積み立てていって、いずれまとまったお金を受取れることから「積立貯金」のようなイメージで捉えられるため、貯蓄型保険と呼ばれています。

お金の受取り方には次のようなタイプがあります。

保険料相当額が一度に戻ってくるタイプ

所定の年齢を迎えたら、今まで支払った保険料相当額が全額戻ってくるタイプです。老後にまとまったお金を受取れますし、保険料が無駄にならないとして近年人気が出てきています。

なお、途中で病気やケガで保険金等を受取った場合は、その分を差し引いた金額を受取ることになります。

数年に1回お金が受取れるタイプ

全額戻るタイプとは別に「3年に一度、15万円」など一定の期間ごとに健康ボーナスのような形でお金を受取れるタイプの保険もあります。その分、毎月の保険料は少し多めに支払っているのですが、ちょうど忘れたころに臨時収入になるのがうれしいということで、こちらも近年広まっています。

貯蓄型のメリット

病気やケガにならなくてもお金を受取れる

貯蓄型のメリットは、病気やケガにならなかった場合もお金が受取れるところです。貯金が苦手でも、何かあったときの保障を用意しながら、将来まとまったお金を受取ることができます。

「何十年も保険料を払い続けて、結局ずっと健康なままだったら損な気がする」という方によく選ばれます。

メリットだけでなく、デメリットも知っておきましょう。

保険料が割高になりがち

貯蓄型保険は、掛け捨て型保険よりも保険料が高くなりやすいのがデメリットです。

健康祝い金や生存給付金など掛け捨て型にはない保障が付いていますし、支払った保険料相当額が戻ってくることも考えれば、当たり前と言えば当たり前なのですが、家計がギリギリでできるだけ支出を抑えたいという方には向かないでしょう。

また、「一定の年齢になると保険料相当額が全額戻ってくる」とうたっている保険でも、一定の年齢を超えて保険を継続する場合は保険料を支払い続けます。そのため、長生きすればするほど「受取った金額より支払った金額のほうが大きくなる」こともありえます。

見直しがしにくい

貯蓄型の保険全般に言えることですが、一定の期間を経過すればお金を受取れるしくみになっているということは、それより前に解約してしまうと「支払った金額に対して受取れる金額が少ない」状態になってしまいます。

長年保険に加入し続ける中で、途中で家族構成やライフスタイルの変化があったり、収入が減ったりなどして保険を見直したいと思ったとき、気軽に解約できないということは足かせになってしまうかもしれません。

貯蓄型の保険は途中で解約するともったいないので、最後まで継続できそうか、長期的な視点で判断したいところです。
今は大丈夫でも、「転職などで収入が安定しない可能性がある」とか「子どもが大きくなって教育費の負担が増してきたら厳しいかもしれない」ということであればやめておいたほうが無難です。

逆に、安定した収入があって、家計管理にも困っていないようなら貯蓄型は向いています。「少々高い保険料を支払ってでも、何年かに1回お金を受取れるほうがうれしい」「保険料を支払いっぱなしではもったいない気がする」という方も、貯蓄型を検討してみましょう。

掛け捨て型の保険について

貯蓄型と対極をなす「掛け捨て型」の保険についても見ていきましょう。

掛け捨て型の保障内容

掛け捨て型の医療保険には、貯蓄型のような健康祝い金や生存給付金などはなく、純粋に医療保障に特化しています。

入院のとき、手術のとき、通院のとき、など病気やケガで困ったときのためのシンプルな保障が特徴です。貯蓄型のように支払った保険料相当額が戻ってくることがないので「掛け捨て」と呼ばれています。

以前は、医療保険や女性保険といえば掛け捨て型しかありませんでした。今も掛け捨て型のほうが多数派で、選択肢も多いです。貯蓄型も増えてきてはいるものの、掛け捨て型に比べれば取り扱っている保険会社の数が少なめです。

掛け捨て型のメリット

手頃な保険料で加入しやすい

貯蓄型に比べ、シンプルな保障内容になっているので保険料も抑えられます。

将来お金に困ることがないように保険料を支払っているのに、その保険料の負担が重すぎて今の家計が苦しい、ということでは本末転倒になってしまいますので、低コストで備えられるのはうれしいですね。

柔軟に利用できる

掛け捨て型は、貯蓄型のように「途中で解約したら受取れるお金が少なくなる」ということがありません。そのため、生活環境の変化、医療技術や医療保険の進化などに合わせて、柔軟に追加したり解約したりできて使いやすいでしょう。

一方、お金を受取れるのは、病気やケガのときだけというデメリットもあります。

掛け捨て型では老後にお金が戻ってくることも、数年に1回健康ボーナスが受取れることもありません。あくまで病気やケガの備え「しか」ないということです。

もちろんそのシンプルさがよいという人もいますが、「健康だったら何も受取れず、保険料がもったいない」と考えて物足りなく感じる人もいるでしょう。人によって感じ方が分かれるところかもしれません。

保険料は毎月一定の金額が継続して出ていく固定費です。固定費はなるべく低く抑えたほうが家計をやりくりしやすくなりますし、浮いた保険料の分を貯蓄に回したり、子どものために使ったり、その都度自由に利用できるので変化にも対応しやすいです。

掛け捨て型は、基本的に医療保障が同等なら貯蓄型より保険料が安いので、なるべく今の出費を少なくしたいという方におすすめです。

手厚い医療保障を用意したいという方も、掛け捨て型であれば貯蓄型ほど高コストにならずに済むので加入しやすいでしょう。

貯蓄型と掛け捨て型、どちらにすればいいのかよくわからないと思ったら、一度両方のタイプで保険料の見積もりを取ってみましょう。

保険会社のホームページ上でいくつかの数字を入力するだけで、保障内容と保険料がひと目でシミュレーションできるところもあります。

貯蓄型と掛け捨て型でいくらくらい保険料が違うのか、それは保険会社によっても違いますし、加入する人の年齢や追加するオプション(特約)によっても変わります。

実際に加入を検討している保険で、自分の年齢や希望の保障内容で、どのくらいの差になるのか、その差を自分はどう捉えるのか、試してみましょう。

死亡保障

図表1 傷病分類別にみた年齢階級別退院患者の平均在院日数のグラフ

一般的に「女性保険」と言うと、病気やケガで医療を受けることになったときのための保険です。ただ、加入する保険を選ぶときに考えておきたいのが「死亡保障」は必要か、という点です。

「死亡保障」はどんなもの?

死亡保障は、その名のとおり「亡くなったときの保障」です。自分に万が一のことが起きても、家族が路頭に迷うことがないよう、必要なお金を残すために加入するものです。

女性保険の中には、通常の病気やケガの保障に加え、死亡保障の付いているタイプもあります。死亡保障が付いているかどうか、いくら付いているかによって保険料も変わってきます。

死亡保障は、人によって必要な金額が大きく違います。まったく付けない人もいれば、女性保険や医療保険の特約としてセットする人もいますし、女性保険に加入しながらそれとは別に手厚い死亡保険にも加入するという人もいます。

「自分の場合はどうしたらいいのか」が気になるところですよね。では、死亡保障が必要なのはどのような人なのか見ていきましょう。

死亡保障が必要なケース

死亡保障が必要なのは、「自分がいないと金銭的に困る家族がいる」という人です。

例えば、一家の大黒柱としてバリバリ稼いでいて、家族は専業主婦(主夫)とまだ幼い子どもたち。このようなケースで、もしも大黒柱に万が一のことが起きたらどうなるでしょう。

収入源がなくなって、でも葬儀やお墓代はかかりますし、もちろん日々の生活費だって必要です。専業主婦(主夫)をやめて働きに出ようとしても、ブランクがあったり、子どもがまだ小さかったりするとなかなか難しいこともあるでしょう。となると、家族が一気に困窮してしまう可能性があります。

そういった事態を防ぐために存在するのが「死亡保障」です。

この家庭で専業主婦(主夫)の方が亡くなってしまった場合も、残された方は仕事だけでなく育児や家事もひとりでこなしていくことになるので、困ってしまうでしょう。

収入がない場合でも、大黒柱ほど大きな金額でなくても死亡保障を付けておけば、金銭的に追い込まれることなく家事代行やベビーシッターを依頼できて助かるかもしれません。

これがもし子どもがおらず、夫婦共働きでそれぞれ経済的に自立しているような家庭なら、死亡保障は不要、もしくは最低限でよいでしょう。どちらかに何かあっても、お金に困って路頭に迷う可能性は低いからです。独身の方も同様です。

「自分の稼ぎや働きを頼りにしている、守るべき家族が多い」という人ほど死亡保障は必要ですし、用意しておくべき保険金の金額も大きくなります。

死亡保険金はいくら必要か

保険金をいくらに設定しておくかは、もしものときだけでなく毎月の保険料にも直結します。死亡保障だけでなく、医療保険や女性保険を選ぶときにも使える、「自分に必要な保険金額」を計算する方法をご紹介します。

以下の式に当てはめて考えてみましょう。

必要な保険金額 = もしものときにかかるお金 - 貯金など自力で用意できるお金 - 公的な保障制度でもらえるお金

もし一家の大黒柱が亡くなってしまったら、葬儀代やお墓代、残された家族の生活費などのお金がかかります。病気やケガの場合は、入院や手術にかかる医療費、仕事に行けない間の収入減を考える必要があります。

それらの制度を利用して受け取れるお金と、それまでの貯金額などを合わせて、もしものときにかかるお金のすべてをまかなえるなら保険は不要でしょう。

逆に、貯金が十分でない、自営業などで社会保障が手薄、家族が多くて多額の生活費がかかるなどの場合は、足りない部分を補うための保険が必要になります。

自分の家の生活費はいくらなのか、もしものときに受け取れるお金はいくらなのか、いくら足りないのか、保険は本来そういったことを踏まえたうえで選びます。

調べたり考えたりする必要があるので、この工程を省いてしまう方もいますが、保険の入りすぎ(保険料の払いすぎ)・入らなさすぎ(いざというときの保障不足)を防ぐために、まずは自分を取り巻く現状を具体的な数字で把握してみるとよいでしょう。

記事まとめ

記事まとめイメージ

今は、多くの保険会社が「女性のための保険」を用意しています。選択肢がたくさんあって迷ってしまうかもしれませんが、貯蓄型なのか掛け捨てなのか、どんなときにいくら保障してくれるのか、保険料はいくらかかるのかなどよく確認してみましょう。

保険会社によっては、インターネットで見積もりができたり資料請求できたりするところもあります。実際に自分が加入すると想定していくつかの保険を比較してみると、違いがわかりやすくなりますよ。

保険は数十年間にわたって加入し続けることもありますので、自分の懐事情や価値観に合ったものを選びたいですね。

出典:
国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」(全国がん登録)

https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
厚生労働省 「平成29年(2017) 医療施設(静態・動態)調査・病院報告の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/17/

 

ばばえりの写真

馬場愛梨 (ばば えり)

ばばえりFP事務所 代表
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。
過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。
むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。

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