収入保障保険とはどんな保険?メリットやデメリットについて解説

掲載日:2022/12/07

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この記事では、収入保障保険の特徴やメリット・デメリットを解説しています。よく比較される、定期保険や就業不能保険との違いと、それぞれの保険が必要になるケースについて確認していきましょう。

この記事のポイント

  • 収入保障保険は給与のように毎月保険金を受け取れる死亡保険
  • 教育費のようなまとまった支出への備えには向かない
  • 自営業者や収入の多い妻は収入保障保険を検討

1.収入保障保険とは?

収入保障保険は死亡保険のひとつで、被保険者が亡くなったときや高度障害状態になったときに保険金を受け取れます。基本的には年金や給与のように毎月一定額の保険金を受け取る形式で、主に家族の生活費に備えることができます。

しかし、全ての生活費を死亡保険で準備しなければいけないのかというと、必ずしもそうとは限りません。受給条件を満たしていれば、遺族基礎年金や遺族厚生年金といった公的保障を受けられるので、ある程度の収入減はカバーできることを念頭においておきましょう。

収入保障保険のしくみ

収入保障保険の保険期間は60歳まで、65歳までといったように一定期間の保障となります。本来、契約が満了を迎えれば保険の効力はなくなりますが、収入保障保険は数年間の支払保証期間を設定できるのが特徴です。これは、死亡した時期にかかわらず、最低でも数年間は保険金を支払うという約束です。

例えば支払保証期間を2年に設定した場合、契約満了の1ヶ月前に死亡したとしても、以降2年間は保険金を受け取れるということになります。

一方で、この支払保証期間を長く設定するほど保険料は高くなるので注意が必要です。基本的には保障が必要な期間を保険期間に設定するため、保険期間満了後は死亡保障の必要性は低くなるものです。適切に保険期間を設定しているのであれば、保証期間は短くても問題ないでしょう。

収入保障保険の特長として、死亡時以前の保険金は遡って受け取ることができないため、受け取れる保険金の総額は契約時から毎月減っていきます。そのため収入保障保険は「三角の保険」とも呼ばれています。死亡保険で準備が必要な保障の金額は、子どもが成長するにつれて減っていくのが一般的ですので、それに沿うように保険金額が減っていく収入保障保険は、見直しの手間や無駄が少ない保険といえます。

2.定期保険や就業不能保険との違い

収入保障保険とよく比較されるのが、「定期保険」や「就業不能保険」です。それぞれどのような特長があるのか、表で確認していきましょう。

定期保険やとの違い保険との違い

大きな違いは、収入保障保険と定期保険は「死亡後」に家族にお金を残すための保障で、就業不能保険は「生きている間」の自分や家族の生活費を補うための保障です。

そして、定期保険がいつ死亡しても保険金額が一定であるのに対し、収入保障保険は保険期間の経過に伴い保険金額が減っていきます。そのため、契約時の保険金受取総額を同額として比べた場合、収入保障保険のほうが定期保険より保険料が安くなります。

3.収入保障保険のメリット

収入保障保険は、前述したように、定期保険よりも保険料が安いため、家計への負担を軽減できます。また、保険金を毎月分割して受け取るので、一括で保険金を受け取るよりも計画的に生活費等に活用できます。
また、収入保障保険は自動的に保険金額が減っていくため、見直しの必要性が低いのもメリットです。

4.収入保障保険のデメリット

定期保険や就業不能保険にも共通することですが、多くの収入保障保険は掛け捨ての保険のため、解約返戻金や満期保険金はありません。つまり、途中で解約した場合や保険期間満了まで元気に過ごせた場合、戻ってくるお金はないということです。

保険金額が減っていくタイプのため、保険期間満了間近だと受け取れる保険金は少なくなります。また、毎月少しずつ保険金を受け取る年金形式のため、教育費などの大きな支出に備える方法としては向いていません。一括受取にも変更できますが、年金受取と比較すると多くの場合保険金総額は減ってしまうので要注意です。

このように、毎月の生活費の補てんを得意とするのが収入保障保険です。生活費と区別して貯蓄ができなければ、収入保障保険で生活費と教育費の両方を賄うことは難しいでしょう。まとまった資金の準備には、定期保険をおすすめします。

5.収入保障保険が必要なケース

収入保障保険が適しているのは、次の3つのようなケースです。

子どもがいる自営業やフリーランスの人

子どもがいて、妻側の収入に大きく頼っている家庭

シッターなどの利用が必要になる家庭

① 子どもがいる自営業やフリーランスの人

まず、自営業やフリーランスの人は、会社員や公務員と比べると遺族年金が少なくなります。下図のように、会社員・公務員は「遺族基礎年金+遺族厚生年金」という2つの遺族年金を受け取れる可能性がありますが、自営業・フリーランスは遺族基礎年金のみです。保障が手薄になってしまうため、貯蓄や資産だけでは備えが不足する場合は収入保障保険で補うとよいでしょう。

働き方によって変わる遺族年金の種類

② 子どもがいて、妻側の収入に大きく頼っている家庭

次に、子どものいる共働き家庭で、妻の収入が多く、家計を支える比率が大きい場合です。会社員の妻が死亡したときに遺族厚生年金の支給対象になるには、夫の年齢や収入の条件を満たしていなければなりません。つまり、遺族厚生年金が受け取れない場合もあるということです。

妻が自営業であれば遺族基礎年金しか受け取れないことにも注意してください。このケースでは、働き方にかかわらず収入の減少が大きくなる可能性が高いので、妻も収入保障保険を検討する必要があります。

③ シッターなどの利用が必要になる家庭

そして収入保障保険が適している3つめのケースが、夫婦どちらかが亡くなった場合、働いている間に子どもの面倒を見る人がいなくなってしまう家庭です。万一のとき、シッターなどを利用するか、仕事量を減らして育児に対応しなければならない可能性がある家庭であれば、その費用への備えとして収入保障保険はひとつの手段となります。

上記で示したケースのように、死亡により収入の減少が大きくなりやすい場合、または支出が増える可能性がある場合に収入保障保険に加入しておくと、日々の生活に備えることができるでしょう。

6.定期保険や就業不能保険のほうがよいケース

前述した3つのケース以外で、収入保障保険よりも定期保険や就業不能保険のほうがよい場合があります。それぞれの保険が適しているケースについてもみていきましょう。

定期保険が適しているケース

葬儀費用や子どもの教育費などを確保しておきたい場合は定期保険がおすすめです。

子どもが小さい場合、これから幼稚園、小学校、中学校、高校、大学と教育費がかかってきます。幼稚園から大学まで全て国公立であれば1,000万円以上、全て私立であればその2~3倍の資金が必要になるとされています。特に大学の初年度は、入学金と授業料で支払いが高額となるため、まとまったお金を確保しておかなくてはなりません。

定期保険なら一括で大きな金額を受け取れるので、一家の大黒柱に万が一のことがあっても、しっかりと教育費を備えておくことができます。そのほかにも葬儀費用や住み替え費用など、用途を選ばず保険金を活用することが可能です。

ただし、一括で大きな額の保険金を受け取ることになるので、無計画でいると本当に必要なときに資金が不足してしまう心配もあります。あらかじめ生活費と目的のある資金は、きっちり分けて管理することが大切です。

就業不能保険が適しているケース

働けないときの収入減を、貯蓄や会社からの手当でカバーできない場合、就業不能保険で備えておくことがおすすめです。

ケガや病気で働けなくなった場合は、今までと同じ額の収入を得ることは難しくなります。収入減を貯蓄で補えれば問題ないですが、働けない期間が長期化すれば、貯蓄も底をつくかもしれません。そのため、養う家族がいるかどうかにかかわらず、働いている全ての人が検討対象の保険といえます。

特に自営業やフリーランスの人は傷病手当金がでないため、働けなくなったときのリスクは会社員や公務員よりも大きくなります。収入がいきなりゼロになることもあり得るので、就業不能保険で備えておくと安心です。

まとめ

収入保障保険は、保険料を抑えながら遺された家族の生活費に備えられる死亡保険です。そして、定期保険はまとまった資金を準備することができる死亡保険で、就業不能保険は働けない間の生活費をカバーする保険です。

どの保険にもメリット・デメリットがあり、種類が変われば備えられる目的も異なります。どのようなリスクに対してどのように備えたいのか、「目的に合わせて」保険を検討しましょう。

■定期保険プラチナ

解約払戻金を無くして掛け捨てタイプにすることで、お手頃な保険料を実現した定期死亡保険です。病気でも事故でも災害でも、同額の死亡保険金を受け取ることができます。さらに、特定疾病保険料払込免除特約を付加することで、所定の条件を満たした場合は以後の保険料の払込みが不要になるので、万一の保障を安心して備えることができます。

> 定期保険プラチナ

■くらすプラスZ

短期の収入減を補うだけでなく、所定の障害状態になった場合は保険期間満了まで長期の収入減をカバーすることも可能な就業不能保険です。一般的には、就業不能になってから一定期間は給付が受けられない「免責期間」がありますが、チューリッヒ生命のくらすプラスZの場合は免責期間がないため、働けなくなった当月から保険金を受取れます。傷病手当金がない自営業やフリーランスの人におすすめです。

> くらすプラスZ

※上記は一般的な内容です。保険の種類や呼称、保障内容等は商品によって異なりますので、実際にご加入いただく際は商品詳細をご確認のうえご契約ください。

【執筆・監修】

さくま みどりの写真

佐久間 翠(さくま みどり)

ファイナンシャルプランナー/ライター。証券会社のオペレーターや生命保険会社でファイナンシャルアドバイザーを務める。その経験を活かして、2016年からフリーライターとしてマネー系記事を中心に執筆。

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