保険の種類-生命保険と医療保険の違いとは?

掲載日:2022/12/13

女性3人が悩んでいる様子の画像

生命保険と医療保険の違いをご存知ですか?どのような違いがあるのか理解が曖昧であるという方も多いのではないでしょうか。
この記事では保険加入や保険の見直しを検討している方に向けて、生命保険と医療保険の概要をご説明します。また、どんな保険に加入したらよいのかを考えるヒントとして、世帯別のポイントをご紹介します。

この記事のポイント

  • 生命保険は人の生死に対して保障する保険
  • 医療保険は人の病気やケガに対して保障する保険
  • 保険はどれも同じじゃない!自分に合った保障を考えることが大切

1.生命保険とは?

生命保険は人の生死に対して保障する保険であり、「死亡保障」ともいわれます。細かくいえば、個人年金保険も人の生死を目的としているので生命保険に分類されますが、今回は「死亡保障」にフォーカスしてご説明します。

1-1. どんなときにお金を受取れる保険?

生命保険とは、被保険者(保険の対象者)が死亡および高度障害状態になったときに保険金を受取れる保険です。

高度障害状態とは?

高度障害状態とは、保険契約の開始後に「両眼の視力を全く永久に失ったもの」、「言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの」など保険会社が約款で定めた状態になったことを指します。各保険会社が定める高度障害状態は、身体障害者福祉法で身体障害等級1級の要件に類する状態もありますが、必ずしもどの保険会社も一緒の条件とは限りません。

1-2.どんな種類があるの?

生命保険は、「終身保険」「定期保険」「養老保険 」の3つの種類に大別されます。

終身保険

契約開始日から、被保険者が死亡および高度障害状態になるまで一生涯保障が継続する生命保険です。保険料の支払いは、終身払い(一生涯支払うタイプ)と有期払い(一定年齢までで保険料支払いを終えるタイプ)に分けられます。

定期保険

契約時にあらかじめ決めた一定の保険期間だけ保障が継続する生命保険です。保険期間満了時に自動更新する更新型と長期間の保険期間を設定する全期型があります。また、定期保険の中には、年金のように保険金を受取れる収入保障保険も含まれます。

養老保険

契約時にあらかじめ決めた一定の保険期間だけ保障が継続する生命保険です。保険期間満了時には満期金が支払われるため、「生死混合保険」とも称されます。

それぞれのメリットデメリット とは?

3種類の生命保険には、それぞれメリットとデメリットがあります。保険加入の目的に応じて、それぞれのメリットとデメリットを使い分けるのが賢い保険の活用といえます。

種類 メリット デメリット
終身保険 ・一生涯保障が受けられる
・保険料が一定
・貯蓄性が高い
・一般的に貯蓄性があり、一生涯保障が続くため、保険料が高い
定期保険 ・一定期間のみの保障であるため、保険料が安い ・一定期間しか保障が受けられない
・更新型の場合、更新時に保険料が上がる
・短期間の場合、貯蓄性がないか、あっても低い
養老保険 ・満期保険金が受取れる
・貯蓄性が高い
・一定期間しか保障が受けられない
・生死に関わらず保険金を受取れるため、他の2つのタイプより保険料が高い

1-3.自分にあった生命保険をどうやって選べばいいの?

生命保険とひとくちに言っても、さまざまな種類があり、自分にあった生命保険をどう選べばいいのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。世帯の種類別に生命保険の選び方のポイントをご紹介します。

世帯による選び方の図

単身世帯

単身世帯の場合、ご自身が亡くなった場合の「葬儀費用の準備ができているか否か」と「遺されたご両親などの家族に保障が必要か否か」を考えてみましょう。

葬儀費用については、貯蓄で賄えるのであれば必要ありません。貯蓄が少ない場合には、終身保険で葬儀費用の保障を考えておくとよいでしょう。

また、自分の収入で家族を扶養しているという状況であれば、その保障を考える必要があります。収入保障保険を活用して、現在かかっている生活費を遺族が受取れるようにするとよいでしょう。そうでない場合には、大きな保障を準備する必要性は低いです。

夫婦のみ世帯

夫婦のみの世帯の場合、「夫婦それぞれがフルタイムで働いているケース」と「夫婦どちらかがフルタイムで働いているケース」で状況は異なります。

「夫婦それぞれがフルタイムで働いているケース」の場合、夫婦のどちらかが亡くなってもすぐに経済的に支障が生じる可能性は低いです。葬儀費用の保障があればより望ましいですが、貯蓄が十分にある場合には保障を準備する必要性は低いでしょう。

一方で、「夫婦どちらかがフルタイムで働いているケース」の場合、フルタイムで働いている配偶者が亡くなった場合の保障の準備が必要です。遺族年金で受取れる金額を確認の上で、遺された配偶者が生活に困らないように、定期保険や収入保障保険の活用を考えておきましょう。

子どものいる世帯の場合

子どものいる世帯の場合、ベースとしての考え方は夫婦のみ世帯の場合と大きく変わりませんが、それに加えて子どもの教育費の保障を考えておく必要があります。教育費については、一生涯の保障は必要ありませんので、教育費がかかる期間をカバーできる定期保険で備えておくとよいでしょう。

2.医療保険とは?

医療保険は人の病気やケガに対して保障する保険です。

2-1.どんなときにお金を受取れる保険?

人の生死に対して保障される生命保険とは違い、医療保険は病気やケガで入院または手術をしたときなどに給付金が受取れる保険です。

2-2.どんな種類があるの?

医療保険の主な保障内容を医療保険とガン保険に分けてご説明します。これ以外にも、保険商品によってさまざまな保障のラインナップがあります。また、保険会社によって名称が異なる場合もあります。

医療保険
入院給付金 病気やケガで入院したときに給付金が受取れる。人間ドックなどの入院は対象外。ただし、その後検査結果で疾病が判明して、継続して入院する場合には人間ドックなどの検査入院も支払い対象となる。
近年、日帰り入院から対象となっているものが多いが、昔の保険の場合は「〇日以上の入院でなければ支払いの対象外」とするものもある。
手術給付金 手術を受けたときに給付金が受取れる。保険会社の約款所定の手術に該当しない場合は、給付の対象外となる。ただし、昔の保険の場合は該当する手術の範囲が狭い場合もあるため、注意が必要。
通院給付金 病気やケガで入院した後、通院をしたときに給付金が受取れる。
先進医療給付金 厚生労働省が定める先進医療による治療を受けたときに給付金が受取れる。
女性疾病給付金 女性特有の疾病、および保険会社の約款所定の疾病で入院をしたときに給付金が受取れる。
ガン保険
ガン診断給付金 ガンと診断されたときに一時金が受取れる。給付金の支払いが一回限りのタイプと複数回給付のタイプがあるが、再発の可能性も考慮すると複数回給付タイプがおすすめ。
ガン入院給付金 ガンで入院したときに給付金が受取れる。
ガン手術給付金 ガン治療のための手術を受けたときに給付金が受取れる。
ガン通院給付金 ガン治療のための入院後、もしくは入院前に通院をしたときに給付金が受取れる。
ガン放射線給付金 ガン治療のために、放射線治療を受けたときに給付金が受取れる。
ガン先進医療給付金 厚生労働省が定める先進医療による治療を受けたときに給付金が受取れる。ただし、ガンの治療を対象とした先進医療に限られる。

2-3.自分にあった医療保険をどうやって選べばいいの?

自分にあった医療保険をどう選べばいいかわからないという方に向けて、主に入院給付金の設定について、世帯の種類別にポイントをご紹介します。前提として、民間の医療保険だけですべてをカバーするのではなく、公的医療保険の制度も活用することを踏まえて考えていきましょう。

世帯による選び方の図

単身世帯

単身の方の場合、サラリーマンの場合か自営業の場合かによって変わってきます。

サラリーマンの方の場合、入院をしても会社の有給休暇や福利厚生によって収入が保障される場合が多いため、入院給付金は5,000~10,000円程度に設定するのが一般的です。ガン治療に備える場合は、特約でガンの保障を手厚くするか、医療保険とは別にガン保険に加入しておくとより安心です。なお、入院したときに個室を利用したいと思うのであれば差額ベッド代も考慮して、入院給付金を手厚くしておくとよいでしょう。

自営業の方の場合、会社の有給休暇や福利厚生などによる収入が減少した際の保障はありません。そのため、もしもの時の入院や手術の費用だけでなく、収入減少の補填として、医療保険やガン保険の入院給付金を手厚くしておくと安心です。

夫婦のみ世帯

夫婦のみの世帯の場合、フルタイムで働いている配偶者については、ベースとなる考えは単身の場合と同じです。

なお、家事分担が夫婦どちらかに大きく偏っている場合、主に家事を担っている配偶者が入院した場合、収入という面では家計に支障はありません。しかし、その担っていた家事負担を第三者に依頼する場合は、その費用負担が生じます。そのため、その費用負担を保障するという意味で、主に家事を担っている配偶者の収入が低い場合も医療保険が必要であると考えておいたほうがよいでしょう。

子どものいる世帯

子どものいる世帯の場合、夫婦のみの世帯の場合とベースとなる考えは変わりません。子どもの医療保険については、お住まいの地域の子どもの医療費助成と照らし合わせて、加入の要否を検討されてみるとよいでしょう。

3.まとめ

生命保険と医療保険は、それぞれ保険の目的が異なります。保障は手厚いことにこしたことはありませんが、保障にお金がかかりすぎて目の前の生活に支障がでるのは本末転倒です。保険について理解を深めて、コストバランスを考慮した上で自分に合った保険に加入することが大切です。保険によっては加入年齢が制限されていることもありますので、事前によく調べて相談しながら、検討を進めていきましょう。

※上記は一般的な内容です。保険の種類や呼称、保障内容等は商品によって異なりますので、実際にご加入いただく際は商品詳細をご確認の上ご契約ください。

【執筆・監修】

キムラミキの写真

キムラミキ

  • AFP
  • 社会福祉士
  • 宅地建物取引士

日本社会事業大学で社会福祉を学んだ後、外資系保険会社、マンションディベロッパーに在籍後、FPとして独立。現在は、株式会社ラフデッサン 代表取締役として、個人向けライフプラン相談、中小企業の顧問業務をお受けするほか、コラム執筆、セミナー講師、山陰放送ラジオパーソナリティとしても活躍中。

ライター記事一覧 >

チューリッヒ生命カスタマーケアセンター

0120-680-777

月~土午前9時~午後6時 ※日曜・祝日は除く

保険に関するご質問・ご相談など
お気軽にお電話ください。
専門のオペレーターが丁寧にお応えします!

専門のオペレーターが丁寧にお応えします!

チューリッヒ生命の保険商品

終身医療保険プレミアムZ
終身医療保険プレミアムZlady
終身医療保険プレミアムZワイド
定期保険プラチナ
終身ガン治療保険プレミアムZ
3大疾病保険プレミアムZ
くらすプラスZ
収入保障保険プレミアムDX