変額保険とNISAはどっちがいい?5つの違いと併用するメリットを解説

掲載日:2026/09/18

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「変額保険とNISAはどちらがいい?」「併用したらどうなるの?」これらは30代以降の多くの人が抱える疑問ではないでしょうか。

変額保険は「万一の保障と資産形成」を同時に行う生命保険商品であり、NISAは「純粋な資産形成」に特化した少額投資非課税制度です。

どちらか一方がより優れているというわけではなく、目的やライフステージによって向き・不向きが変わります。

本記事では、変額保険とNISAの違いを5つのポイントから整理し、併用による役割分担やライフステージ別の使い方まで解説します。

ご自分に合った組み合わせを判断する際の参考にしてください。

※変額保険には有期型・定期型・終身型・変額個人年金保険などの種類がありますが、この記事では有期型の変額保険を代表例として解説をします

この記事のポイント

  • 変額保険とNISAの違いが一目でわかる
  • 変額保険とNISAのどちらが向いているかがわかる
  • 併用パターンやライフステージ別の活用方法がわかる

変額保険とNISAはどちらも資産形成の手段として比較されがちですが、一方は「生命保険」、もう一方は「投資の非課税制度」であり、単純に優劣を比べるものではありません。

死亡保障の有無・手数料・換金性・税制優遇など、仕組みが大きく異なるため、まずは両者の違いを下記の一覧表で整理して見ていきましょう。

変額保険とNISAの特徴と違い【一覧表】
変額保険
生命保険商品
NISA
少額投資非課税制度
主な目的 保障+資産形成 資産形成
死亡保障 あり なし
手数料の構造 保険関係費用 + 運用関係費用 運用関係費用など
換金・解約 制限あり
(短期解約は解約控除の対象になる)
いつでも可能
(売却後数営業日程度で現金化)
元本保証 なし なし
最低保証 死亡・高度障害保険金の基本保険金額 なし
出典:チューリッヒ生命にて作成

変額保険とNISAのどちらが向いているのかを知る前に、まずはそれぞれの特徴を押さえておきましょう。

変額保険とは、「万一の保障」と「資産形成」が一体化した生命保険商品です。

ご契約者さまが支払った保険料の一部を、保険会社が設定する「特別勘定」と呼ばれる口座で運用し、その運用実績によって将来受け取る保険金額等が変動(増減)します。

ただし、死亡保険金・高度障害保険金については、運用実績にかかわらず「契約時に定められた基本保険金額」が最低保証されるケースが多いため、万一の保障を確保しながら資産形成を行えるという特徴があります。

なお、変額保険には保険料払込免除特約を付加できる商品もあり、所定の疾病・障害状態等に該当したとき以後の保険料の払い込みが免除される場合があります。

あわせて読みたい|【変額保険とは】仕組み・デメリット・向いている人をわかりやすく解説

NISA(少額投資非課税制度)とは、株式や投資信託などの投資で得た運用益が非課税になる制度のことです。

現行制度では「つみたて投資枠(長期積立向け)」と「成長投資枠(幅広い投資向け)」の2つの枠があり、年間投資枠・購入方法・対象商品・非課税保有限度額などに違いがあります(併用可能)。

NISAも運用実績によって資産が増減しますが、変額保険のような万一の保障はありません。

ただし、NISAで購入した商品の売却注文後は、商品によって異なりますが数営業日程度で現金化できるため、変額保険と比較すると、必要に応じて資金を取り崩す場合にも対応しやすい制度です。

変額保険とNISAの主な違いは、下記の5つのポイントです。

変額保険とNISAの違い

①主な目的(死亡保障の有無)

②手数料やコストへの影響

③解約や換金への対応

④税制優遇を受けるタイミング

⑤運用リスクと最低保証

この章では、変額保険とNISAのどちらが向いているか判断するため、5つの違いを順番に確認していきましょう。

変額保険とNISAの1つ目の違いは、そもそもの「目的」です。

変額保険は、「万一の保障」と「資産形成」が一体化した生命保険商品です。

運用が不調であっても、死亡保険金・高度障害保険金は、契約時に定められた基本保険金額が保証されます。

一方、NISAは純粋な資産形成を目的とする少額投資非課税制度であり、万一の保障はありません。

選ぶポイント

・万一の保障を確保したい→変額保険

・万一の保障は不要→NISA

変額保険とNISAの2つ目の違いは、手数料の構造やコストへの影響です。

変額保険は、保険関係費用や運用関係費用など複数の手数料がかかり、運用効率が下がりやすい傾向があります。

一方で、NISA で購入した商品には信託報酬や信託財産留保額など投資に関する費用のみがかかるため、長期の資産形成ではコスト面で有利になる傾向にあります。

同じ月3万円を積み立てた場合でも、実際に運用に回る金額に違いがあると、運用実績に差が出ます。

選ぶポイント

・保障を含んだ運用→変額保険

・運用効率を最優先→NISA

変額保険とNISAの3つ目の違いは、急な出費が必要となった場合の解約や換金への対応です。

変額保険の多くは契約日から10年未満の期間に解約や減額をすると解約控除が発生し、解約払戻金(解約返戻金)が元本割れとなる可能性があります。

NISAはいつでも売却が可能で、売却後は商品により異なりますが数営業日程度で現金化できるため、流動性が高い点が特徴です。

ただし、NISAも運用実績によって資産が変動(増減)するため、売却時に損失が出る可能性はあります。

選ぶポイント

・長期で寝かせるお金→変額保険

・急な出費にも対応できるお金→NISA

変額保険とNISAの4つ目の違いは、税制優遇を受けるタイミングです。

変額保険は、保険料を支払うときに生命保険料控除が適用され、所得税最大4万円・住民税最大2.8万円の所得控除が受けられます(2012年1月1日以降に新たに締結した生命保険契約の場合)。

また、令和7年度・令和8年度の税制改正に伴い、一定要件を満たす子育て世帯においては、一般生命保険料控除の所得税上限が4万円から6万円に拡充されています(2026年・2027年分の所得税に限った時限措置、2028年以降の取り扱いは未定)。

一方で、NISAは運用で得た運用益が非課税となるため、利益が出た場合はそのまま残すことができるという特徴があります。

選ぶポイント

・払うときに税制優遇を受ける→変額保険(生命保険料控除により、所得税・住民税の負担を軽減できる)

・運用で得た運用益に税制優遇を受ける→NISA(売却・受取時の運用益が非課税になる(※1)

また、変額保険には万が一の際の保障があるだけでなく、死亡保険金に対する「相続税の非課税枠」を活用できるという、NISAにはない税制上のメリットもあります。(※2)
なお、当資料は2026年1月現在の税制·法令などに基づいた一般的な説明です。今後の税制·法令改正などにより内容が変更になる場合があります。

※1 NISAの非課税メリットは、売却時や配当・分配金の受取時に確定するものであり、保有中の含み益に対して直接税金が還付される(控除される)ものではありません。

※2 満期保険金を一時金で受け取る場合(契約者=受取人)は所得税の対象となります。死亡保険金については「500万円 × 法定相続人数」までの非課税枠が適用されます。

個別具体的な税務の取り扱いについては、税理士または所轄の税務薯にご相談ください。

変額保険とNISAの5つ目の違いは、運用リスクと最低保証です。

変額保険は、満期保険金や解約払戻金(解約返戻金)には元本保証がありませんが、死亡保険金・高度障害保険金については基本保険金額が最低保証されます。

保険料払込免除特約を付加できる商品もあり、所定の疾病・障害状態等に該当したとき以後の保険料の払い込みが免除される場合があります。

一方で、NISAに元本保証がなく、運用実績によって資産が変動(増減)します。

選ぶポイント

・万一の保障を確保しながら運用の成果も期待したい→変額保険

・保障よりも資産形成のコスト効率を重視する→NISA

変額保険とNISAは「どちらの方が優れている」ということはなく、「何を重視するのか」で向き・不向きが変わります。

これまでの解説内容を元に、変額保険とNISAが向いている人の特徴を確認しておきましょう。

変額保険は、万一の保障と資産形成を同時に行いたい、以下のようなニーズがある人におすすめです。

変額保険が向いている人

・万一の保障を確保したい

・貯蓄が苦手で積み立てつつ資産運用したい

・所定の病気や障害状態になっても資産形成を続けたい

例えば、万一の保障を確保できておらず、「貯蓄が苦手だけど資産形成はしておきたい」という子育て世代には、変額保険が向いています。

保険料の払い込みを通じて自動的に資産形成が続く仕組みが備わっている上に、自分だけで貯蓄や運用判断をし続けることに不安がある人にも、取り組みやすい選択肢です。

また、保険料払込免除特約を付加できる商品であれば、所定の疾病・障害状態等に該当したときに以後の保険料の払い込みが免除されるため、資産形成が継続されるのも強みです。

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NISAは、純粋に資産形成だけをしたい、以下のようなニーズがある人におすすめです。

NISAが向いている人

・万一の保障はすでに確保している

・コストを抑えて資産運用したい

・急な出費にも柔軟に対応したい

例えば、万一の保障は不要(もしくは確保済)で、「将来に必要になる教育資金や老後資金のために資産運用したい」という人には、NISAが向いています。

NISAは高い換金性があるため、ライフイベントに合わせて資金を取り崩しやすい点も特徴です。

ただし、NISAに万一の保障はありませんので、万一の保障を別の方法で確保したり、生活費3〜6ヶ月分程度の生活防衛資金を確保したりといった対策が必要です。

変額保険とNISAは、どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。併用も有力な選択肢となります。

併用する際に大切なのは、変額保険とNISAそれぞれが果たす「役割分担」を明確にすることです。

ただし、必要な保障額の算出・毎月の投資余力・生活防衛資金などを確認した上で、適切な判断をする必要があります。

変額保険とNISAを併用すれば、変額保険で万一の保障を確保しながら資産形成を行い、NISAで流動性の高い資産形成もできます。

つまり、それぞれのメリットを活かしつつ、デメリットをカバーできるということです。

例えば、毎月3万円を積み立てる場合、必要保障額から逆算して変額保険の保険料を決め、残りをNISAに充てるといった振り分け方が考えられます。

ただし、必要保障額・家計の余力・運用期間・リスク許容度によって、適切な金額は家族構成や収入状況などによって異なります。

また、変額保険は商品ごとに保険料や保険金額の設定条件が定められているため、ご自身の状況にあった金額を検討することが大切です。

下記の順番で整理すると、過不足のない万一の保障と資産形成を両立しやすくなるので参考にしてください。

併用する際のポイント

①まず必要な死亡保障額を算出

②不足分を変額保険で補う

③余剰資金をNISAに充てる

変額保険にこだわらないのであれば、万一の保障は掛け捨ての定期保険で確保し、資産形成はNISAに集中させるという方法もあります。

同じ年齢・保険金額・保険期間などの条件で比べた場合、満期保険金や解約払戻金(解約返戻金)のない定期保険は、変額保険よりも保険料を抑えられるのが一般的です。

そのため、保障にかかるコストを抑えた分をNISAに回すことで、効率よく運用できる可能性もあります。

ただし、定期保険は掛け捨てであるため満期保険金がなく、解約払戻金(解約返戻金)は発生しない、もしくはごくわずかであるため、貯蓄性は期待できません。

万一の保障の確保を優先しつつ、資産形成のコスト効率も重視したい場合に、検討する価値のある選択肢といえるでしょう。

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変額保険やNISAと比較されることの多いiDeCo(個人型確定拠出年金)ですが、すべての人に必要なわけではありません。

iDeCoを活用すべきかどうか悩む場合は、目的別に整理し、以下のように使い分けを考えましょう。

変額保険・NISA・iDeCoの違い
目的
変額保険 万一の保障+資産形成
NISA 中~長期の流動的な資産形成
iDeCo 老後資金の準備
出典:チューリッヒ生命にて作成

iDeCoは掛金が全額所得控除になるというメリットがありますが、原則60歳まで引き出せないため、資金の流動性がない点には注意が必要です。

老後資金の準備を目的としていて、長期間引き出す必要がないお金であれば、検討する価値があるといえるでしょう。

変額保険とNISAのどちらが向いているかは、年齢やライフステージによっても異なります。

この章では、ライフステージ別に、変額保険やNISAの上手な活用方法をご紹介します。

20~40代の子育て世代にとって、万一の備えと教育資金の準備は、同時に考えるべき重要なテーマです。

変額保険は、死亡保険金・高度障害保険金の最低保証があるため、運用が不調なときでも一定の死亡保障を確保できます。

さらに、保険料払込免除特約を付加できる商品もあり、所定の疾病・障害状態等に該当したときに以後の保険料の払い込みが免除されるため、資産形成が継続されるのも強みです。

一方、NISAは流動性が高いため、教育費が想定より早く必要になった場合にも対応しやすいという特徴があります。

結論:

変額保険で万一の備えを確保しながら資産形成をし、NISAで流動性の高い教育資金を準備できる「変額保険+NISAの併用」がおすすめ

20~50代の現役世代では、教育費や老後資金の準備とは別に、純粋に資産形成の効率を高めたいというニーズも多いです。

NISAは投資の自由度が高く、手数料も信託報酬などの運用関係費用のみのため、長期運用でコスト面の有利さが際立ちます。

ただし、NISAのみでは万一の保障は確保できません。

そのため、万一の備えは保険料が割安な定期保険(掛け捨て型)で確保し、資産形成はNISAに集中させることで、コスト効率と保障の両立が可能です。

結論:

定期保険で万一の備えを確保しながら、NISAでコスト面を重視して資産形成をする「定期保険+NISAの併用」がおすすめ

40〜60代は、老後資金の準備を本格的に始めるタイミングです。

物価上昇が続くインフレ環境においては、現金だけで資産を持ち続けることによる実質的な目減りリスクも意識する必要があります。

NISA口座での運用益には税金がかからないため、運用期間を確保できる場合は、運用期間、収益を再投資しながら長期で資産形成を進めやすいのがメリットです。

変額保険とNISAを組み合わせることで、万一の備えを確保しながら、インフレを踏まえた資産形成を検討しやすくなります。

結論:

変額保険で万一の備えを確保しながら資産形成をし、NISAで資産形成をする「変額保険+NISAの併用」がおすすめ

50代以降は、相続や認知症への備えを視野に入れた資産設計が重要になります。

被相続人が保険料を負担していた場合、変額保険(終身型)の死亡保険金には、相続税法上の非課税枠(500万円×法定相続人数)が適用されます(例:法定相続人3人=非課税枠1,500万円)。

また、変額保険には「指定代理請求制度」があり、被保険者である本人が意思表示できない状態になった場合でも、あらかじめ指定した代理人が保険金の請求手続きを行える場合があるため、認知症リスクへの備えとしても有効です。

一方、NISAの残高には相続税の非課税枠が適用できないため、他の相続財産と合算した相続開始時点の評価額が、相続税の課税対象となります。

ただし、課税価格が基礎控除以下の資産規模であれば相続税はかからず、配偶者の税額軽減などの適用により納税が生じない場合もあります。

また、認知症などで判断能力が低下した場合、 NISA口座での売買や出金が制限されることがあり、資産を動かすには成年後見制度の利用が必要になるケースもあります。

結論:

相続・認知症リスクに備えるなら「変額保険(終身型)」がおすすめ

変額保険とNISAは「どちらか一方が優れている」ということではなく、目的やライフステージによって向き・不向きが異なります。

万一の保障と資産形成を同時に確保したい場合は変額保険、コストを抑えて純粋に資産形成したい場合はNISAが有力な選択肢です。

また、2つを併用すれば、それぞれのデメリットをカバーしつつ、万一の保障と資産形成を両立することも可能です。

「どの方法が自分に合っているのかわからない」「必要な保障額がわからない」という方は、より安心して適切な選択をするためにも、まずは一度プロに相談してみましょう。

>>チューリッヒ生命『保険のご相談・お申し込みサポート

※上記は一般的な内容です。保険の種類や呼称、保障内容等は商品によって異なりますので、実際にご加入いただく際は商品詳細をご確認のうえご契約ください。

【執筆・監修】

いけだしのの写真

池田紫乃(いけだ しの)

大学卒業後は銀行や保険会社にて、窓口での資産運用相談や投資信託・保険の提案、販売員への商品説明・営業支援など、金融商品に関わる幅広い実務を経験。
その知見を活かし、現在はフリーランスのライターとして金融コラムの執筆や監修を手がけている。

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