アスリートに訊く“心身の健康”- Wellbeing Talk with Medalist
合言葉は「トマーチャーロ」羽根田選手のモチベーション維持の秘訣は?
カヌースラロームの強豪国、スロバキア。羽根田選手は高校卒業後、「このままでは世界の強豪相手に勝てる気がしない」と悟り、拠点をスロバキアに移します。
高校時代はジャンクフードを一切食べないなど、ストイックな生活をすることが勝つために必要なことだと信じて追い込んでいたという羽根田選手。しかし、スロバキアでその考えは一転。スロバキアの有名な選手たちが、ジャムやバターをたっぷり塗ったパンを食べたり、野菜をあまり食べなかったりするのを目の当たりにし、すべてにストイックに挑むのではなく、適度にガス抜きをすることが、競技に対して長い間モチベーションを維持し続けられる秘訣と気づいたのだそう。
また、スロバキア語の「トマーチャーロ(意味=それが醍醐味なんだ、そこに味があるんだよ)」という言葉が、心の安定につながっているというお話も。練習の日に大雨がふっていても、スロバキア人コーチは「トマーチャーロ!(これが自然の醍醐味だ!)」と言って悪天候をも楽しむことを教えてくれた。何事も意識の違いでポジティブに捉えられるというこの考え方は、私たちも参考にできそうですね。
リオ五輪での挫折と苦悩。そこから木村選手が立ち直った方法とは?
一方の木村選手。「絶対に金メダルが獲れる」と大きな期待とプレッシャーがのしかかっていたリオ五輪での結果は銀と銅。この結果を機に心機一転を図り、アメリカ行きを決意。
当時は「この行動の結果が出なくても、自分の人生にとって大きな経験になる」という前向きな気持ちと、「今置かれている状況から逃げ出して、誰も自分を知らないところで新しい気持ちで水泳をしたかった」という気持ちがあったそうです。
全く新しい環境で練習を重ね挑んだ5年後の東京五輪では見事金メダルを獲得!練習で挫けそうなときは、「こんなに頑張っている自分はすごい!」と自分の努力を励みにすることで、モチベーションを保っていたのだそうです。
メダリストの体験談から学ぶ“心身の健康”の保ち方
とことん自分の課題と向き合いつつ、それをポジティブに捉えることでさまざまな出来事を乗り越えてきたお二人。皆さまもご自身の“心身の健康”をキープするための参考となる部分があるのではないでしょうか?
羽根田選手、木村選手、貴重なお時間をいただきありがとうございました。
当社グループでは、このように社外の方々との交流を含めたさまざまなイベントを不定期に開催しています。