ご契約者様メールマガジン Vol.22(2019年2号)|2019年6月発行

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健康に役立つ情報や生命保険についてのおトクな知識などチューリッヒ生命のメールマガジン2019年2号(Vol.22)をお届けします。

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お客様の日常に、少しでも役立つ“発見”をお届けできれば幸いです。

TOPICS AIと医療~画像診断支援と診療支援~

国家プロジェクトで進む医療分野でのAI活用

はじめまして、チューリッヒ生命、商品企画部のY.K2号です。前回のメールマガジンから保険や医療に関する話題をお届けしていますが、今回のテーマは「AIと医療」です!

「AI(人工知能)」は、最近よくニュースなどで耳にすることも多く、みなさまもよくご存知かと思います。近い将来、AIが人間の仕事を奪っていくのではないか…?などネガティブな意見も見受けられますが、AIはさまざまな分野において大きな革新をもたらしてくれる可能性を秘めたポジティブな面も持ち合わせています。

そこで今回は、対象分野を「医療」に絞り、掘り下げて説明してみたいと思います。

画像診断や診療で医師の負担を軽減するAI

AIの医療分野への活用は、その技術の進展とともに、加速度的に広がっています。その中でも、様々な国家プロジェクト等において急速に研究が進められているものの1つが、画像診断支援診療支援です。

画像診断の分野では、CTやMRIなどで大量の画像データが取得されている一方で、放射線科の専門医は不足しており、業務量の増加が懸念されています。本来、画像データから病変を発見することは、放射線科の専門医でなければ難しく、多くの技術や経験を必要とします。しかし、このような膨大な画像データをAIに解析させることで、見落としといった人為的ミスを減少させ、医師の負担を減らすとともに、診断にかかる時間の短縮とさらなる画像診断精度の向上も期待されています。

診療の分野では、受付、問診、身体診察、検査、治療方針決定と、患者ごとに多くのプロセスがあります。患者の状態によっては、加えて入退院が発生したり、手術をする場合などもあります。これらが記録された電子カルテや、患者に装着したウェアラブルデバイスの患者情報データをAIに解析させることで、その患者に今後起こりうる合併症などを予測します。この技術を応用することで、AIが優先すべき治療を医師に通知し、診療精度の向上と、適切で迅速な患者対応が行えます。また、論文検索や問診の自動化、入退院手続きなど、医療現場の業務改善支援ツールとしてもAIの活用は期待されています。

AI技術の活用による医療分野の課題解決に期待

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日本では医療技術の発達とともに平均寿命が延び、「人生100年時代」と謳われることもありますが、高齢になるにつれて病気になるリスクが高まるため、今後、病院の需要は更に増し、医療機関の混雑の悪化が予想されています。一方、医用画像、電子カルテ、各種検査データ、ゲノムデータ、医学論文などのデータ量は増え続け、既に人間が把握して処理できる能力をはるかに超えているといわれています。

2016年にアメリカで、乳がんの転移を調査する画像診断支援AIのコンテストが開催されました。そのコンテストで優勝した、ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学の研究チームが開発したAIの正確性は、医師11名の正確性よりはるかに高く、医師11名が129枚の画像で2時間程度(通常業務を想定した時間)かけたものに対して、秒単位のスピードで129枚の画像診断を終わらせました。

このような正確性の高いスピーディな治療や診断を行うことができるAIの特長が、病院での待ち時間の短縮という小さなメリットのみならず、多くの人たちの命を救うことができるという大きなメリットまで生み出すかもしれません。日本人の死因第一位であり、日本人の国民病といわれる「がん」による死亡率も減らすことができるかもしれないですね。

また、地方での医師不足の問題に対しても、AI医師が診察をする診療所というのが、遠くない未来に実現するかもしれません。

その他にもAIによって、健康診断のデータがより正確に測れるようになり、結果的に疾病による死亡率低下につながったり、治療や手術が簡易的になることで費用も抑えられたりするようになることは、生命保険の保険料水準や保険金請求プロセスにも大きな影響を与えるでしょう。もっと先の未来においては、もしかするとAIを活用した治療に限定した生命保険商品なども発売されるかもしれません。AIは医療分野のみならず、生命保険分野においても、重要な存在となると考えられています。

目まぐるしく進化し、変化を遂げるAIに、今後も注目・期待していきます。

* 2019年4月末時点の情報に基づいて執筆しています。

チューリッヒ生命 商品企画部
チューリッヒ生命 商品企画部 Y.K 2号

主に保険商品の仕組みを設計し、ご契約者のみなさまにお支払いいただく保険料の設定をしています。
最近、長女のマイブームが折り紙なので、大人の威厳を保つために(?)折り紙と数学に関する本を読んでいます。

お腹の不調で悩み続けているあなたは「過敏性腸症候群」かもしれません

気にすればするほどお腹が痛くなってトイレに行きたくなる、通勤中に何度もトイレに駆け込む、排便してもお腹がすっきりしない――。過敏性腸症候群は、そうした症状が続くものの、検査をしても身体的な異常が見つからない病気で、日本人の約10%が患っているともいわれます(日本消化器学会編『過敏性腸症候群(IBS)ガイド』より)。その原因と症状、そして予防にもつながる、症状を起こしにくくする方法を紹介します。

慢性的な腹痛と便通異常――その自覚症状が診断の決め手

腹痛と便通異常が主な症状の過敏性腸症候群は、大腸を中心とする消化管全体の機能的な異常により起こります。

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腸の症状としては腹痛のほかに、
・お腹が張る(腹部膨満感)
・違和感がある(腹部不快感)
・お腹がゴロゴロと鳴る(腹鳴)
・排便後もすっきりしない(残便感)
・おならが出やすい
といった症状があり、
便通異常には
・下痢型
・便秘型
・下痢と便秘を繰り返す交替型
があります。胃のむかつきやゲップ、嘔吐、食欲不振など腸以外の消化管に関連する症状、なかには頭痛、頭重感、異常な発汗、動悸、めまいといった全身的な自律神経失調症状が出る人もいます。また、そうした症状のために不安をおぼえて抑うつ的になったり、眠れなくなったりする場合もあります。

国際的な診断基準としては、過去3か月の間に月3日以上にわたって腹痛や腹部の不快感が繰り返し起こり、次の3項目のうち2項目以上の特徴を示していることとされています。
(1)排便によって症状がやわらぐ
(2)症状とともに排便頻度の変化がある(排便の回数が増えたり減ったりする)
(3)症状とともに便形状の変化がある(便がやわらかくなったりかたくなったりする)
ただこれはあくまでも参考で、診断の決め手となるのは、検査で身体的な異常が見つからないにもかかわらず、腸の慢性的な症状と便通異常があるという自覚症状です。

引き金になる心理的ストレスは悪循環のもとでもある

過敏性腸症候群の原因はさまざまで、複数の要素がからみ合って起こりますが、大きな原因のひとつが心理的なストレスです。そもそも、体の各器官の活動は自律神経(交感神経と副交感神経)によって調整されています。ストレスを感じると交感神経が働き、脳と体は良くも悪くも緊張して活動しやすい状態になり、逆にリラックスすると副交感神経が働きます。仕事中や運動中などは交感神経が優位になっているため、消化吸収や排便・排尿は起こりにくくなっているのが正常な状態です。ところがストレスなどによって自律神経のバランスが乱れると、仕事中や運動中でも胃腸や膀胱の働きが活発になることがあり、腸のぜん動運動(筋肉の収縮によって便を体外に排出するための働き)が必要以上に起こって下痢をするようになります。

健康な人であっても、消化管の働きは心理的なストレスなどの刺激に影響を受けますが、過敏性腸症候群の人の場合はより敏感で、少しの刺激で腹痛や便通異常を起こしやすくなります。また、腸はほかの臓器よりも脳と密接な関係にあり(脳腸相関)、脳がストレスを感じると腸がそれに敏感に反応。そしてその反応が脳にストレスを与えるという悪循環を起こします。

過敏性腸症候群の原因にはほかに、大腸粘膜の微細な炎症が刺激になったり、免疫異常だったりなどがあります。また、過労や睡眠不足など生活のリズムの乱れによる体力の低下や腸内環境の悪化、食生活の乱れによってもさまざまな症状が起こり、さらに悪化しやすくなります。

生活のリズムをととのえて脳も腸もリラックス!

専門科としては消化器内科、心療内科、精神科があります。初めての場合は消化器内科を受診するのがおすすめですが、ストレスがあると感じている場合は、心療内科を受診することもできます。ただ、ほかの病気による症状ではないことを確認することが欠かせないため、受診にあたっては、そのための検査を行っているかどうか、または検査できるところと連携しているかどうかを確認しましょう。

治療法には、生活のリズムや食生活の改善、心理療法によるストレスの緩和、薬によって症状をやわらげる薬物療法があり、それらを組み合わせて行います。ただ、過敏性腸症候群の原因は複雑で、患者によって症状や程度もさまざま。そのため、治療の進め方は個々のケースで異なります。また、心理的な要素がからむことが多いため、長引いたり、再発したりすることが多いのも特徴。治療では、あせらずに取り組む気持ちが大切です。

過敏性腸症候群にならないためにも、また症状を出にくくするためにも心がけたいのが生活のリズムをととのえること。起床、食事、就寝の時間を一定に保つ、毎朝決まった時間にトイレへ行く習慣をつける、食生活をととのえる、オンとオフを上手に切り替えるなど、毎日の生活を見直すことから始めましょう。また、自律神経のバランスの乱れにつながる心身のストレスも禁物。生活のリズムをととのえることで心に余裕が生まれ、ストレスを感じても対処しやすくなります。ほかにも、趣味を楽しんだり、体を動かしたりと、自分自身にあった無理のない方法でリラックス、リフレッシュすることで、ストレスをためない生活を心がけましょう。

そうはいっても、突発的に緊張や不安を感じることもあるでしょう。そんなとき、簡単にリラックスする方法としておすすめなのが腹式呼吸。行うことで、過度な緊張を押さえてリラックス感を得ることができます。おへその少し上に手を軽くあて、まずは下腹をしぼませながら口から息を吐き切ります。次に下腹をふくらますようにして鼻から息を吸い、下腹をしぼませながら口から息を吐きます。ゆっくりと息を吐き切るのがポイントです。寝る前に行えば、眠りにつきやすくなり、睡眠の質もよくなります。

腹式呼吸でリラックス
監修 心療内科医 伊藤克人氏

東急病院健康管理センター所長。筑波大学医学専門学群卒業後、東京大学医学部心療内科を経て、東急病院に勤務。専門は心身医学、産業医学、森田療法。過敏性腸症候群や自律神経失調症などの心身症、神経症、軽症うつ病など、ストレス関連疾患に対する外来診療を中心に行う。著書に『最新版 過敏性腸症候群の治し方がわかる本』(主婦と生活社)などがある。
http://www.tokyu-hospital.jp/section/psychosomatic_medicine/

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編集後記
今号のTOPICSは、何かと話題のAIについて取り上げましたが、いかがでしたでしょうか。今や保険商品の分野まで影響を及ぼす存在になってきているとは、驚きですよね。また、もうひとつのコラムは、こちらも話題の「過敏性腸症候群」について。みなさまにすぐに実践していただける、症状を起こしにくくする方法にも言及していますので、ぜひ試してみてくださいね!
安定しない気候が続いておりますが、みなさま体調など崩されませんよう、ご注意くださいませ。
(メールマガジン担当 Y.I)

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